- 2024年4月25日
学校検診で視力低下を指摘されたら
新年度が始まり1か月近くになります。この時期は各園小中学校で視力検査、眼科健診が実施されます。視力低下を指摘された場合には、眼科専門医を受診することをおすすめします。
学校検診の視力検査はA、B、C、Dによる判定で、通常の眼科で行っている視力検査とは内容が異なります。そのため、眼科ではもう一度視力検査をして、詳しく調べます。眼鏡をお持ちの方は、合っているかどうかも確認しますのでご持参ください。眼科での視力検査の結果により、経過観察で良い場合や視機能回復のための訓練が必要な場合、点眼治療を行う場合があります。
保育園児・幼稚園児・小学生・中学生がかかる可能性の高い疾患には次のようなものがあります。
1.屈折異常
「ピントが合っていない」ために、裸眼(眼鏡やコンタクトレンズを装用していない状態)での視力が十分ではない状態です。近視、遠視、乱視(近視性乱視,遠視性乱視,混合乱視)などのタイプがあります。
2.斜視・斜位
左右の目が同じ方向を向いていなくて,片方の目が内向きまたは外向きにずれている状態です。ずれ方の違いによって、斜視と斜位の2通りがあります。
①斜視(しゃし)とは、目隠しをしていないときでも目の向きがずれているもの
②斜位(しゃい)とは、目隠しをしないで両目が開いているときには同じ方向を向いているけど、片目を隠したときに、隠した方の目の向きがずれるもの
です。
3.結膜炎(細菌・ウイルスなどによる感染性の結膜炎)
「しろめ(球結膜)」や「あかめ(瞼結膜)」に、細菌やウイルスなどの病原体が感染したもの(感染症)で、目の充血や目やになどの症状が現れます。
4.アレルギー性結膜炎
花粉やハウスダストなどに対するアレルギーによって生じる「アレルギー性結膜炎」は,目のかゆみが特徴的で,目の充血やまぶたの腫れを伴うことがあります。鼻水やくしゃみなどの,アレルギー性鼻炎の症状を伴うこともあります。
視力の発達は子どもの頃にしか育ちません。用紙をもらったらそのままにせず、できるだけ早く来院することをおすすめします。当院でも小児の検査に対応した視能訓練士が丁寧に検査を致しますのでお問い合わせのうえご来院ください。